今回のテーマは基本的な内容になるので、すでにわかっていると人はかんたんに読み進めてください。
あくまで「全く不動産がわからない」という目線で書いているので、その点はご了承いただきたい。
民法上の不動産
【定義】
・不動産とは「土地と土地の定着物」をいう
・建物は土地とは別の独立した不動産
・動産は「不動産以外の物すべて」
ここで注意したいのが、「土地」と「建物」は別個の存在である点。
つまり中古住宅の「○○○○万円」は、実は「土地」の価格と「建物」の価格を合算した金額を表していることを理解しよう。
しかし郊外で空き家になっている物件には、よくあるのだが、
木造で築年数が経っていれば、中古住宅でもほぼ「土地」のみでの価格で売りに出している場合もある。
では、新築の戸建ての場合はどうだろうか?
戸建ても考えとしては同じである。
「土地」の金額と「建物」の金額とその他の諸費用を加えたものが新築での価格となる。
ハウスメーカーによっては、建物価格で利益が上乗せされているので、土地代は相場価格の場合もある。
ひとつの土地にいくつのお部屋が区切られているよね?
次はマンションについての解説です!
マンションの特徴としては、巨大な建物の中にいくつものお部屋が区切られていて、部屋ごとに「○○○○万円」と価格が設定されている。
この場合は、「区分所有建物」という扱いをし、区分所有建物は一般の戸建て住宅と扱いが異なるため、売買の際は区分所有建物用の売買契約書を交わす必要がある。
「区分所有建物」は「土地」はついてこないため、簡単にまとめると「建物」のみ!
※共有部分は専有部分の持ち分を取得しますが、この解説は割愛します
不動産業者とは?
不動産業にもいくつか種類があり、会社によって「強み」が異なる。
「宅建の資格=不動産屋さん」というイメージがあるが、宅建とは「宅地建物取引業法」という法律のことであり、不動産屋さんを定義すると「宅地建物取引業法に基づいて不動産を売却するにあたり、売主・買主の間に入って仲介をする業者」ということになる。
宅地建物取引業法という言葉は難しく感じるが、言葉をさらに細かくすると、「宅地」「建物」「取引業法」ということになる。
「宅地」とは「土地」の種類のひとつである。
土地には田、畑、山林とそのほか登記簿上には地目が合計23種類あり、住宅を建てる用の土地が「宅地」になります。
※下記の写真参照
登記とは、その所在に関する事項が記載されており、所有者、面積等も見ることができます。
住宅ローンで建物を建てた場合や購入した場合は、借入金額や住宅ローンを利用した金融機関もわかります。
原本は法務局に申請してGET(1通600円の収入印紙が必要)可能です。
誰でも手に入るものであり、よその家の登記事項(登記事項証明書といいます)も確認することもできます。
上記には「所在」と「地番」の記載があるが、「地番」の「住所」も違いも含め、それぞれの言葉の意味を確認していきます。
所在・地番・住所について
まず所在とは、不動産の位置を特定するもので、市町村および町名(○丁目)・字まで記録します。
そして地番は、1筆ごとの土地に付けられる番号で、地番区域ごとに土地を特定するために使います。
住居表示は地番と全く異なる番号を使います。
地番とは明治時代の地租改正のときに土地に順番をつけたものであり、
住居表示は市街地で住所をわかりやすく表示するための制度のため番号が異なります。
昔は地番で土地を特定していたが、分筆や合筆をすることで土地の順番が並ばなくなり、地番を使って住所を表すことが難しくなったために、
現実の街区および建物の並び方に従い、新たに番号をつけ直しました。
つまり土地には建物が無いため、住居表示は存在しません。地番のみ存在することになります。
次から不動産業者の大枠を見ていきたいと思います。
まずは不動産賃貸管理についてです。
間違えがちだが、不動産屋さんはアパート(不動産)を持っているわけではないんです。
大家さんからアパートを預かり、入居者の募集や清掃、クレーム対応を行うことで管理費を大家さんからいただいてます。
管理費は家賃の5%~10%で不動産会社によって異なる。
入居時の仲介手数料と管理費で不動産管理はビジネスとして成り立っている。
管理費が少ない分、相当数の物件を管理しないと管理のみでは商売としては厳しいという現状もあります。
不動産業界のビジネスモデルについての詳細は、別の記事で紹介します。
次に不動産の売買になるが、不動産の売買は「不動案を売りたい」という人から媒介契約を結び、価格の設定、広告掲載・売り出し、案内などを行い、「不動産を買いたい人」を見つけ出し、引き渡しまでサポートするお仕事です。
不動産の広告は「誇大広告の禁止」などのルールが細かくあるため、不動産のプロである不動産業者で広告(レインズの登録、SUUMOやアットホームへの掲載)を掲載する必要があり、重要事項説明書の書類に関しては宅地建物取引士で説明・捺印をしないと宅建業法違反となり、不動産の商売ができなくなるという責任の重い仕事です。
売買の仲介手数料も国土交通省の規定で定められており、ぼったくりは宅建業法違反となります。
最後に「開発」という分野だが、こちらはデベロッパーという仕事で、膨大な土地の仕入れのために土地の所有者と調整を図り、土地を仕入れた後は建物を建てて運用したり、そのまま売却をして利益を出すというお仕事です。
大手の不動産会社のジャンルになりますが、近年「小規模不動産特定共同事業」という制度がはじまり、
不動産ファンドの取り扱いが容易になってこともあり、大手不動産会社だけでなく、地場の不動産会社も実施するだろうとみております。
以上が不動産業界のお仕事になります。
※他にも不動産コンサルという分野もあるが、ここでは割愛する
「基礎編①不動産について」のまとめは下記のとおりになります。
【不動産についてまとめ】
・不動産は「土地」と「建物」にわかれる
・マンションは「区分所有建物」という扱いで、戸建ての「建物」と扱いが異なる
・地番と住所は異なる
・不動産屋さんは「宅地建物取引業法」に基づいて商売している
・不動産業者にも、それぞれ「強み」がある